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長野県飯田市での勤務と生活(回想)・・・3.飯田・長野県(勤務地とその周辺)について(4)

2022.01.10
tomakichi note

 

Author name
久保 英彦
元防衛省研究所部長、元多摩川精機(株)顧問
株式会社TOSAMACHINE 顧問

 

シリーズ:長野県飯田市での勤務と生活(回想)
「3.飯田・長野県(勤務地とその周辺)について(3)私にとって長野県とは」へ戻って読む

 

3.飯田・長野県(勤務地とその周辺)について

(4)飯田市について(ほんの序章として)

飯田市の人家が多い中央道に近い生活圏では、冬でも根雪はなく、夏は結構暑い日もある、東京の八王子や立川あたりとあまり変わらない穏やかな気候であり、信州の中であまり信州らしくない地域である。

 

飯田市は、長野県の南端部に位置し、赤石山脈を県境として静岡県と接している。人口は約10万人、長野(約38万人)、松本(約24万人)、上田(約16万人)に次ぐ長野県で4番目の市である。面積は約659万平方キロメートルで、東京の23区よりも少し広い。東は赤石山脈(南アルプス)の尾根線から、天竜川、中央道を跨いで、西は木曽山脈(中央アルプス)に接している。面積的には人口密度が小さい山地が大半である。おそらく市町村合併によって山地の多くの村が行政的に飯田市に組み入れられた結果であると思われる。標高は、赤石山脈の聖岳3,013メートルが最高で、飯田線の天竜峡あたりの最低の300メートルまでの全国的にも屈指の標高差をもつ市である。人口が集中している中央道の飯田インターあたりの標高は約500メートルである。

 

飯田市は第2次大戦で空襲を受けていない。長野空襲は終戦(1945年8月15日)のわずか2日前の8月13日、1日だけで、空母から発進した艦載機(戦闘機)によって、長野市、上田市あたりの主として飛行場や駅などが狙われた。重爆撃機ではなかったので、被害は比較的に軽かったようである。ちなみに、松本も空襲を受けていなくて、松本城は無事で終戦を迎え国宝となった。松本も、飯田も米側の攻撃目標に入っていたようだが、優先順位が低く、2日後に終戦となり助かったのである。

 

ところが、終戦2年後の1947年4月20日に中心部の市街地で火災が発生し、風速15メートルの強風で大火事となり、市街地の約7割を焼失した。その後の復興事業で区画整理が行われ大きな道路が整備され、中央部を通る緑地帯をつくり、そこに小中学生によってリンゴの木が植えられて、飯田大火からの復興の象徴としてりんご並木ができた。そのリンゴの木の1本は、ニュートンが万有引力を発見するきっかけとなったと言われているりんごの木の種の系統を受け継いでいるとのことであるが。

 

交通の便は、鉄道として飯田線はローカル線であるが、中央高速道路が通っているので、首都圏へは3,4時間、中京圏へは2時間で行ける。将来的には、リニア新幹線の長野県唯一の駅が近くにできることになっている。

 

台風シーズンのある日、遠方に住む友人から電話がかかってきて、かなり大型の台風の中心が飯田を通過しているようだがどうかとのこと。風は吹いているがたいしたことはない。通勤路端のリンゴ畑をみてもリンゴの落下などの被害はほとんど見られなく、無事なようである。台風による暴風が、中央アルプスと南アルプスの3千メートル級の山々によって、ほとんど無害な程度までに軽減されていることを実感した瞬間であった。

 

これは、飯田市についてのほんの序章のつもりである。

 

次回をお楽しみに~

 

シリーズ:長野県飯田市での勤務と生活(回想)

「プロローグ」
「1.飯田での住まいと通勤の始まり」
「2.勤めた会社(多摩川精機)について」
(1)郷土信州を愛する技術者父子二代によって築きあげられた会社
(2)小型電気モータ(サーボモータ)が事業の中心である
(3)航空機、船舶などへの搭載機構、精密機器、制御装置、試験装置などを幅広く製作している。

(4)ハイブリッド車、電気自動車のための極性反転のためのセンサを大量生産している」
(5)パチンコ玉のランチャーをつくっている!
(6)メイン舞台を支える黒子に徹する企業理念

(7)職場の様子と福利厚生
(8)今後について

「3.飯田・長野県(勤務地とその周辺)について」
(1)田中康夫による県政の改革が進行中であった!
(2)長野県って? 思いつくままに
(3)私にとって長野県とは

 

 

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