tomakichiコラム
工具の摩耗トラブルと対策について
切削工具の寿命の判別方法について
切削工具の寿命には
①刃物そのものの寿命…再研磨できず使用できない
②刃先のみの寿命…再研磨すれば使用可能
の2種類あります。
ドリルの場合、以下の兆候があれば刃先の寿命がきている可能性が高いです。
・切りくずがちぎれて細かくなっている
・切削面の精度が落ちている
・加工時に異音が発生している
このいずれかに当てはまる場合には、再研磨のタイミングと考えましょう。
もしくは、刃先を新しいものに交換しましょう。
エンドミルの場合、外周刃が再生不可になった時が寿命といえるでしょう。
再研磨の際には、外周刃のカケが消えるまで研削をします。
研削を繰り返し、外周刃を付ける幅がなくなったら寿命ということです。
リーマの場合、刃長が短くなったら工具自体の寿命のサインです。
しかし、注意しておきたいのが、ドリルのときのような切りくずは発生しないということです。また、再研磨のタイミングについては、加工した穴寸法が小さくなった際、また、刃先が摩耗した際です。
以上が、再研磨のタイミングや見分け方のポイントについてでした。
旋削加工での工具寿命を延ばす方法について
寿命が短いと、その分工具のコストもかかってしまいます。
そこで最後に、寿命を延ばす方法について解説します。
寿命に影響する3つの要素は、
・速度
・送り
・切り込み深さ
で、それぞれに対して対策が必要です。
速度は低減させることを意識しましょう。
これは、発熱を抑えるためです。
速度が高すぎると、急速にすくい面の摩耗が進んだり、仕上がりが不十分になったりします。しかし、低すぎても、加工面粗さ不良に繋がったり、刃先の目潰れを引き起こしたりしてしまいますので注意が必要です。
送りは最適化を目指しましょう。
これは、最短で切削できるようにするためです。送りが低すぎると、逃げ面摩耗が進んでしまい、高すぎると、仕上がり面不良に繋がります。
深さも最適化を目指しましょう。
これは、切削数を減らすためです。深すぎるとチップが欠損してしまいます。
以上が、3つの要素についてでした。
これら以外にも、チップシートの清掃が有効です。
加工中に生まれた切りくずがチップに付着していないかどうかをまず確認しましょう。
汚れている場合には、チップシートを清掃します。
これには、圧縮エアーを使用すると良いでしょう。
カッティングヘッドが付いている場合には、交換時にヘッドとバイトの間を清掃するようにしましょう。
トルクレンチについて、トルクの高さが重要です。
高すぎると、チップやスクリューが破損してしまいます。
一方で低すぎると、びびりが発生してしまったり、チップがずれてしまったりします。
切削成果が低くなってしまう原因になります。
スクリューのクランプについて、スクリューの締め付け具合が適切かどうか確認しましょう。この時、必ずトレクレンチを使用しましょう。
スクリューに潤滑剤をしっかりと塗り、固着を防ぎましょう。
摩耗したり損傷したりしたスクリューは交換しましょう。
まとめ
今回は、工具の摩耗トラブルと対策についてご紹介いたしました。
工具の寿命について正しく理解し、対策に取り組むことで少しでも長く工具を使用できる状態にしましょう。
ものづくりに関することでお困りの際は、ぜひご相談ください
工具の再研磨のことなら「ものづくりサポートセンターtomakichi」まで!
ものづくりサポートセンターtomakichiでは、短納期・低価格・高品質の精密部品加工を実現します。
ものづくりサポートセンターtomakichiは、工具の再研磨代行サービスを運営する、株式会社TOSAMACHINEでは、高知県で一番切削工具を販売している生産財商社です。
切削工具のことを知り尽くし、多様な経験値をもっているからこそ可能な対応力で、お客様の工具を迅速に蘇らせます。
当社で再研磨可能な工具は以下の通りです!
ドリル・エンドミル・バニシング・テーパーエンドミル、
リーディングドリル、コーナーラウンジカッター、センタードリル、
ハードドリル、リーマ・面取りドリル、
アリ溝カッター、アンギュラカッター、Tスロットカッター、
タップ、メタルソー、再度カッターなど
切削工具の材質は以下の通りです!
超硬、ハイス鋼、サーメット鋼、ステンレスなど
「どこに再研磨を頼んだらいいかわからない」
「工具・ドリルの効率を上げたい」
上記のようなお悩みをお持ちの方は是非当社に一度ご相談ください。
株式会社山崎技研様主催 フライス盤勉強会&工場見学に参加しました! 勉強会では、フライス盤に関する最新の知識や技術について学び、さらに工場見学では、 実際にフライス盤が製造される過程を目の当たりにする…
4月1日(月)青空のもと、高知市中心街にある堀川沿いの桜並木で撮影してきました。 新年度を迎え、あたらしい出発のとき。 幼子の入園、子どもの入学や進学、就職を迎え、社会人は栄転・異動など転換期でもあり…
切削お役立ち情報 No.119 今回は、カッターのツールパスについてのお話です。 カッターの刃が常にワークに⾷いつくツールパスになっているかがポイントとなります。 左図は、⼊り際・抜け際が多く、刃先に…
切削お役立ち情報 No.118 切り屑厚みは、カッターの中⼼点での送り量(fz)が同じであっても、 下図に⽰す切込み深さ(T)とカッター径(D)の⽐が⼤きくなると薄くなりますので、 下表のT/Dに対応…
第10回記念大会 高知龍馬マラソンが2024年2月18日(日)に開催されました。 10周年となる今大会には、約9000人のランナーが参加しました。 小春日和の下、太平洋の心地い潮風を受けながら、ランナ…
切削お役立ち情報 No.117 今回は、平均切り屑厚みについてです。 ミ-リング加⼯は⼯具が回転しながら移動して切削が⾏われる為、 切り屑厚みが⼀定していません。そこで切り屑厚みの平均値(hm)で考え…
切削お役立ち情報 No.116 今回は、カッターのエンゲージ⾓についてです。 エンゲージ(engage)とは、「かみ合う」という意味で、カッターの中⼼と 切れ刃の⾷いつき点を結んだ線と送り⽅向のなす⾓…
新年、明けましておめでとうございます。 皆様におかれましては輝かしい新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。 また、旧年中は、多大なるご尽力をいただき、本年も、更なるサービスの向上に努めて参りますので…
「日程の調整が難しい…」「来るのはちょっと…」というお客様もご安心ください!
tomakichiでは、zoomやGoogle MEETを用いた、オンライン相談も承っております!
※他のWeb会議システムにも対応可能です。
ご希望の方は、上記お問い合わせフォームの「オンライン商談を希望」にチェックを入れてください