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リーマの再研磨とは?再研磨の方法や注意点について解説

2021.08.30
工具の再研磨

リーマの種類とその特徴について

刃部の材料や表面処理での分類

刃部の材料や表面処理でリーマを分類できます。
刃部の材料にはハイス(高速度鋼)や超硬、超硬質工具材料(サーメット、CBN焼結体、ダイヤモンドなど)が使われています。
また、ハイス(高速度鋼)や超硬リーマにはコーティング処理が行われているものもあります。
コーティングは刃部に窒化物や酸化物、炭化物といった化合物を物理的な方法や化学的な方法でくっつけて行われます。

構造での分類

構造によってもリーマの分類が可能です。

・シャンクと刃部が同様の素材で作られているもの(ソリッドリーマ)
・刃部をロー付けしているもの(ロー付けリーマ)
・シャンクと刃部が溶接されているもの(溶接リーマ)
・スローアウェイチップを取り付けているもの(植刃リーマ)
といったものに分けられます。

取り付け方法での分類

取り付け方法によっても大きく3つに分けられます。
取り付け方法には、刃部とシャンクの境目からシャンク後端にかけて細くなっていく形状のテーパシャンクリーマ、シャンクが一定の円筒形になっているストレートシャンクリーマ、テーパ穴がついているボアタイプリーマがあります。

用途や機能での分類

ハンドリーマ
このリーマは、シャンクがストレートであり、端に四角いカットが入っており、リーマ回しのハンドルを使って手仕上げで加工を行うものを指します。
ピンが入りにくいため、少しだけ手直ししたいというような時によく使います。

これには、約1°の食付き角があります。
刃部は一般的には直刃が多く,溝などがある穴の際にはねじれ刃が用いられています。

これは、最終仕上げに機械用としても使用されています。
その場合は、低速回転での加工がおすすめです。

チャッキングリーマ
このリーマは、刃長が短く約45°の食付き角をもち、機械作業に使うリーマのことを指します。
シャンクの形状で、テーパとストレートの2つのシャンクチャッキングリーマに分けられ、刃部には直刃とねじり刃の2つがあります。
汎用的な仕上げ加工に便利という特徴があります。

マシンリーマ
このリーマは、チャッキング部がテーパシャンクになっていて、テーパコレットにはめて使用します。
食付き角は約45°です。
刃部には直刃とねじり刃の2つがあります。
マシンリーマは機械で使用されるリーマです。

テーパリーマ
テーパ穴を仕上げるためのリーマです。
モールステーパの穴の仕上げに使うもの(モールステーパリーマ)やテーパーピンの穴の仕上げに使うもの(テーパーピンリーマ)といったの種類があります。
これらには手回し用と機械加工用があります。

ブリッジリーマ
ボルト穴やリベット穴の食違いの修正の際に使うものです。
穴部に食付きやすく、荒作業にも使用できるように、刃部が強いです。

リーマの種類と特徴をご紹介しました。
また、再研磨についてご紹介します。

再研磨とは

再研磨とは切削工具を再び使用できる状態へと修復する方法のことを言います。
再研磨は、昨今、飛躍的にニーズが高まっています。

リーマが再研磨できる限界とは

1回の1回の再研磨は摩耗状況によって研磨量が変わります。
欠けや摩耗が大きければその分取り除く必要があります。
そのため、再研磨できる範囲について解説していきます。

リーマの再研磨では、外径が変化してしまうため外周刃の研磨はせず、使用した深さをカットして除去します。
また、リーマはドリルとは違い、切り屑の量も少ないため、有効長−加工穴長さ=再研磨代+α(α=干渉防止やわずかな切り屑排出に数ミリ・通し穴の場合は先端の抜けの長さ)と考えられます。
しかし、リーマの外周刃には切削抵抗を抑えるための逆テーパがほんの僅かに付いています。
ゆえに、再研磨して刃長が短くなるにつれて、径が細くなっていきます。

そのため、リーマの径が加工する穴の公差より外れてしまった場合はそのリーマは再研磨できません。

以上がリーマの再研磨のポイントでした。

リーマの再研磨をするべきタイミングについて

リーマは定期的に先端部の再研磨をすることが大切です。
では、リーマを再研磨するべきタイミングとはいつなのでしょうか。
ここからは、再研磨をすべきタイミングについて見ていきます。

リーマを再研磨すべきタイミングは以下の2つです。

加工した穴寸法が小さくなってきたタイミング
これは、リーマの刃先は加工寸法に影響を与えるため常に鋭利であることが大切だからです。

先端部食付きC面の刃先が摩耗したタイミング
これは、先端の食い付きのC面部が摩耗しているまま工具を使用すると、外周刃の摩耗を早め、工具寿命が短くなることに繋がるからです。

リーマを再研磨すべきタイミングについてご紹介しました。

切削工具 再研磨・再コーティングサービス

まとめ

今回は、リーマに関する基礎知識から再研磨のポイントをご紹介いたしました。

加工条件によっては異音がなる場合もありますが、リーマを使用するにつれ異音がひどくなった場合や急に異音が出始めた場合は刃先の摩耗を疑いましょう。

今まで再研磨をしなかった方も、是非一度検討してみてはいかがでしょうか。

ものづくりに関することでお困りの際は、ぜひご相談ください

 

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ものづくりサポートセンターtomakichiは、工具の再研磨代行サービスを運営する、株式会社TOSAMACHINEでは、高知県で一番切削工具を販売している生産財商社です。

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