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カムベルトの交換時期と費用とは?
カムベルトとは
カムベルトは、自動車やオートバイなどのエンジン部品の呼び名です。
エンジンのイグニッションやバルブ開閉などのタイミングに関わる部品のことで、タイミングベルトとも呼ばれています。
エンジン内部に存在するクランクシャフトとカムシャフトをつなげる場所に存在します。
ほとんどの場合、カバーの中に隠れているため、エンジンルームを見てみてもカムベルトの本体を見つけることは難しいでしょう。
ただ、カバーの中に隠れていてもエンジンの向きや前輪駆動・後輪駆動のどちらに該当するのかが分かっていれば、カムベルトの大体の位置を把握できます。
例えば、縦置きエンジンであれば、エンジンの直前にあることが多いですし、横置きエンジンであれば、エンジンに向かって左側にあることが多いです。
カムベルトの役割
では、カムベルトの役割は何なのでしょうか。
一言で言いますと、エンジンの規則的な回転運動に必要な部品であるクランクシャフトとカムシャフト同士のタイミングを連動させることです。
クランクシャフトとは、ピストン動作を回転動作へと変換する部品で、カムシャフトとは、吸気・圧縮・燃焼・排気の四工程あるうち、吸気と排気のタイミングでバルブを開閉する部品です。
そもそもエンジンが規則的に回転運動するには、この四工程を適切なタイミングで行う必要があります。
この四工程のうち、吸気と排気をになっているカムシャフトの動きをサポートしているのがカムベルトで連結されているクランクシャフトなのです。
カムベルトは、クランクシャフトの動力を規則的にカムシャフトへと伝達し、カムシャフトがバルブを適切な場面で動かすための支えの働きをしています。
カムベルトが劣化する要因
カムベルトが劣化する原因は「エンジン内部への浸水が起こる」「エンジンオイルが劣化する」「冷却液が少ない」の3つです。
それぞれのケースを詳しく解説します。
1つ目の原因はエンジンの中に水が浸入することです。
パッキンのようなエンジンのゴム部品が劣化していると、雨が降っているときに運転すると水が内部に浸入してきて、劣化を促進する可能性が高いです。
特に、冠水している道路を走行することはエンジンと水が接触してしまう可能性が高いので、製造されてから時間が経っている車は注意しましょう。
2つ目の原因はエンジンオイルの劣化です。
エンジンオイルが劣化した状態で使い続けてしまうと、エンジンの動きが遅くなり、カムベルトに対する負荷が大きくなります。
そのため、エンジンオイルを適切なタイミングで点検や交換をするようにして、古い状態で使い続けないように意識しましょう。
3つ目の原因は冷却液が少ないことです。
エンジンを動かすと当然ですが、熱が発生します。
そのため、冷却液はなくてはならない存在です。
しかし、冷却液が少ないと、十分にエンジンを冷やせずに熱によってカムベルトの劣化を促進してしまいます。
オーバーヒートしたことがある方はカムベルトに大きな負荷がかかった可能性が高いので、一度点検してもらうことをおすすめします。
カムベルトを交換するタイミングと費用
カムベルトが劣化して、切れてしまうと車は動かなくなってしまい、エンジンもブローしてしまいます。
こうなってしまうと修理費用が高くなりますので、可能ならカムベルトが切れてしまう前に交換したいところです。
具体的なカムベルトの交換目安は10年10万キロメートルです。
自動車メーカーが指定している交換時期はある程度余裕が設けられているはずなので、通常では10万キロメートル以内にカムベルトが切れてしまうことはほとんどありません。
そのため、年間の走行距離が1万キロメートル以内の人であれば、新車から4回目の車検、9年9万キロメートルのときに交換しておくと心配いりません。
もし中古車を購入したため、交換時期が分からないという方は一度整備工場で点検してもらうと良いでしょう。
カムベルトカバーを外して、ベルトの張り具合や表面の劣化、クラックがあるかどうか、ベルトの歯の状態をチェックしてもらうと大体の寿命や状態が分かってくるはずです。
また、音のチェックもコンディションを判断する上で非常に重要です。
交換時期はある程度余裕が設けられていると申し上げましたが、それはカムベルトの話なので、ベルト本体ではなくカムベルトのテンショナーベアリングが破損してしまったり、焼きついてしまったりしてしまうケースは多いです。
そして、この劣化具合はドライバーがフィーリングで予兆をキャッチするのは不可能に近いです。
そのため、やはり定期的に点検してもらうことが重要だと言えるでしょう。
では、このカムベルトの交換費用はどれくらいなのでしょうか。
車種にもよりますが、おおよそ5万円から10万円程度かかります。
実はカムベルト自体の価格はそれほど高くなく、5000円から6000円ほどです。
つまり、交換費用のほとんどは人件費が占めているということになります。
カムベルトを脱着するには様々なパーツを外す必要があり、手間と時間がかかるため、工事費用がここまで高くなってしまうのです。
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