tomakichiコラム
リーマの再研磨とは?再研磨の方法や注意点について解説
リーマの種類とその特徴について
刃部の材料や表面処理での分類
刃部の材料や表面処理でリーマを分類できます。
刃部の材料にはハイス(高速度鋼)や超硬、超硬質工具材料(サーメット、CBN焼結体、ダイヤモンドなど)が使われています。
また、ハイス(高速度鋼)や超硬リーマにはコーティング処理が行われているものもあります。
コーティングは刃部に窒化物や酸化物、炭化物といった化合物を物理的な方法や化学的な方法でくっつけて行われます。
構造での分類
構造によってもリーマの分類が可能です。
・シャンクと刃部が同様の素材で作られているもの(ソリッドリーマ)
・刃部をロー付けしているもの(ロー付けリーマ)
・シャンクと刃部が溶接されているもの(溶接リーマ)
・スローアウェイチップを取り付けているもの(植刃リーマ)
といったものに分けられます。
取り付け方法での分類
取り付け方法によっても大きく3つに分けられます。
取り付け方法には、刃部とシャンクの境目からシャンク後端にかけて細くなっていく形状のテーパシャンクリーマ、シャンクが一定の円筒形になっているストレートシャンクリーマ、テーパ穴がついているボアタイプリーマがあります。
用途や機能での分類
■ハンドリーマ
このリーマは、シャンクがストレートであり、端に四角いカットが入っており、リーマ回しのハンドルを使って手仕上げで加工を行うものを指します。
ピンが入りにくいため、少しだけ手直ししたいというような時によく使います。
これには、約1°の食付き角があります。
刃部は一般的には直刃が多く,溝などがある穴の際にはねじれ刃が用いられています。
これは、最終仕上げに機械用としても使用されています。
その場合は、低速回転での加工がおすすめです。
■チャッキングリーマ
このリーマは、刃長が短く約45°の食付き角をもち、機械作業に使うリーマのことを指します。
シャンクの形状で、テーパとストレートの2つのシャンクチャッキングリーマに分けられ、刃部には直刃とねじり刃の2つがあります。
汎用的な仕上げ加工に便利という特徴があります。
■マシンリーマ
このリーマは、チャッキング部がテーパシャンクになっていて、テーパコレットにはめて使用します。
食付き角は約45°です。
刃部には直刃とねじり刃の2つがあります。
マシンリーマは機械で使用されるリーマです。
■テーパリーマ
テーパ穴を仕上げるためのリーマです。
モールステーパの穴の仕上げに使うもの(モールステーパリーマ)やテーパーピンの穴の仕上げに使うもの(テーパーピンリーマ)といったの種類があります。
これらには手回し用と機械加工用があります。
■ブリッジリーマ
ボルト穴やリベット穴の食違いの修正の際に使うものです。
穴部に食付きやすく、荒作業にも使用できるように、刃部が強いです。
リーマの種類と特徴をご紹介しました。
また、再研磨についてご紹介します。
再研磨とは
再研磨とは切削工具を再び使用できる状態へと修復する方法のことを言います。
再研磨は、昨今、飛躍的にニーズが高まっています。
リーマが再研磨できる限界とは
1回の1回の再研磨は摩耗状況によって研磨量が変わります。
欠けや摩耗が大きければその分取り除く必要があります。
そのため、再研磨できる範囲について解説していきます。
リーマの再研磨では、外径が変化してしまうため外周刃の研磨はせず、使用した深さをカットして除去します。
また、リーマはドリルとは違い、切り屑の量も少ないため、有効長−加工穴長さ=再研磨代+α(α=干渉防止やわずかな切り屑排出に数ミリ・通し穴の場合は先端の抜けの長さ)と考えられます。
しかし、リーマの外周刃には切削抵抗を抑えるための逆テーパがほんの僅かに付いています。
ゆえに、再研磨して刃長が短くなるにつれて、径が細くなっていきます。
そのため、リーマの径が加工する穴の公差より外れてしまった場合はそのリーマは再研磨できません。
以上がリーマの再研磨のポイントでした。
リーマの再研磨をするべきタイミングについて
リーマは定期的に先端部の再研磨をすることが大切です。
では、リーマを再研磨するべきタイミングとはいつなのでしょうか。
ここからは、再研磨をすべきタイミングについて見ていきます。
リーマを再研磨すべきタイミングは以下の2つです。
■加工した穴寸法が小さくなってきたタイミング
これは、リーマの刃先は加工寸法に影響を与えるため常に鋭利であることが大切だからです。
■先端部食付きC面の刃先が摩耗したタイミング
これは、先端の食い付きのC面部が摩耗しているまま工具を使用すると、外周刃の摩耗を早め、工具寿命が短くなることに繋がるからです。
リーマを再研磨すべきタイミングについてご紹介しました。
まとめ
今回は、リーマに関する基礎知識から再研磨のポイントをご紹介いたしました。
加工条件によっては異音がなる場合もありますが、リーマを使用するにつれ異音がひどくなった場合や急に異音が出始めた場合は刃先の摩耗を疑いましょう。
今まで再研磨をしなかった方も、是非一度検討してみてはいかがでしょうか。
ものづくりに関することでお困りの際は、ぜひご相談ください
工具の再研磨のことなら「ものづくりサポートセンターtomakichi」まで!
ものづくりサポートセンターtomakichiでは、短納期・低価格・高品質の精密部品加工を実現します。
ものづくりサポートセンターtomakichiは、工具の再研磨代行サービスを運営する、株式会社TOSAMACHINEでは、高知県で一番切削工具を販売している生産財商社です。
切削工具のことを知り尽くし、多様な経験値をもっているからこそ可能な対応力で、お客様の工具を迅速に蘇らせます。
当社で再研磨可能な工具は以下の通りです!
ドリル・エンドミル・バニシング・テーパーエンドミル、
リーディングドリル、コーナーラウンジカッター、センタードリル、
ハードドリル、リーマ・面取りドリル、
アリ溝カッター、アンギュラカッター、Tスロットカッター、
タップ、メタルソー、再度カッターなど
切削工具の材質は以下の通りです!
超硬、ハイス鋼、サーメット鋼、ステンレスなど
「どこに再研磨を頼んだらいいかわからない」
「工具・ドリルの効率を上げたい」
上記のようなお悩みをお持ちの方は是非当社に一度ご相談ください。
切削お役立ち情報 No.126 今回は前⽉の補⾜です。突き出しが⻑い際の肩削り加⼯での事例紹介となります。 撓みを抑制し、ビビリを軽減するために、切削抵抗を⼩さく(下図のPを⼩さく)する セレーション…
切削お役立ち情報 No.125 今回は、突き出しが⻑い際の肩削り加⼯のビビりを抑制する⽅法になります。 撓みの抑制がポイントです。 <原因> 突出し量を⻑くすると、切削抵抗による撓みが発⽣…
切削お役立ち情報 No.124 過去配信のNo104〜105をご参照頂くと、更に理解が深まります。
切削お役立ち情報 No.123 今回は、前々回㉔の平⾯仕上げ加⼯時の仕上げ⾯が悪い時のチェック項⽬になります。 <ワイパーチップの使⽤例弊社16ミルの場合>
切削お役立ち情報 No.122 今回は、加⼯⾯粗さ(径⽅向の⾯粗さ)になります。 エンドミル(or チップ交換式カッター)で肩削り加⼯を⾏う場合は、カスプハイト(h)が出来ます。 ⼯具に振れがない場合…
プリンス箱根芦ノ湖に於いて油研工業株式会会社の代理店会が開催されました。 総会に関する詳細は、こちらをご覧ください。 富士山は見る角度で色んな表情が見えます・・ダイナミックな男山?は河口湖から・・でし…
切削お役立ち情報 No.121 今回は、加⼯⾯粗さ(軸⽅向の⾯粗さ)になります。 ミーリングのチップは、旋削チップと違い、さらえ刃(平⾏ランド=BS)があります。 カッターの軸⽅向公差と振れに応じて、…
陽気に照らされた五月。土佐久礼の海を見に、そして初鰹を堪能するべく、足を伸ばしました。 まず、澄み切った青空と穏やかに揺れる海原に心を奪われました。潮の香りに包まれ、心洗われるようなひとときを過ごしま…
「日程の調整が難しい…」「来るのはちょっと…」というお客様もご安心ください!
tomakichiでは、zoomやGoogle MEETを用いた、オンライン相談も承っております!
※他のWeb会議システムにも対応可能です。
ご希望の方は、上記お問い合わせフォームの「オンライン商談を希望」にチェックを入れてください