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フライス加工とは?特徴とメリット・デメリットについてご紹介

2021.10.30
機械加工

フライス加工とは?

フライス加工とは工具を高速で回転させて金属を削る方法です。
工作物を固定し、作業台を前後左右にスライドさせたり切削工具を上下に動かしたりして加工すると3次元的な動きが可能です。
例えば曲面状に加工する、穴をあける、溝を掘るなどの加工ができます。

加工の種類は使用される工具によって4つあります。
1つずつご紹介しましょう。

正面フライス
これは円周上に取り付けられた複数の刃を使って表面を平らに削ります。
広い平面を削りたい場合は外径が大きなものを使うと速く削れますが、その際は出力が大きな加工機を使う必要があります。

エンドミル
これは縦長の工具で、平面を削る際に有利です。
上記の工具よりも削れる面積が小さいため、細かな部分を削る際に役立ちます。

刃の枚数もさまざまなので、用途や加工する製品の素材を考慮しながら選びましょう。
加工時間はかかるものの、平面削りや段加工、溝加工までできるため、1つ持っておくだけでも重宝すると思います。

溝フライス
これは高速で工作物を当てて溝を彫る工具です。
サイズも豊富にあるため、仕上がりの溝の深さや幅によって決めていきます。

上記の工具よりもスピードが速く切りくずも外に排出しやすいので、精度が上がるという特徴があります。

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フライス加工と旋盤加工の違い

旋盤加工は同じく切削加工の1つであるフライス加工と混同される場合が多いです。
ここからは2つの相違点を解説します。

フライス加工とは複数の刃が付いた工具を回転させて、固定させた工作物を切削する加工方法です。
仕上がりがきれいで不良品が出にくいというメリットがあります。
平面方向の切削が得意なため、四角形の工作物を加工するのに適しており、穴あけや溝削りなどの加工ができます。

それでは2つの違いを3つの観点から見ていきましょう。

加工方法の違い

旋盤加工は工具を固定させて、加工するものを回転させる方法でした。
刃部が常に接触するため、切りくずがリンゴの皮をむいたような状態で排出されます。

一方でフライス加工は加工物を固定し工具を回転させて加工するため、前者とは逆の状態になります。
刃部が接触と非接触を繰り返すため、切りくずはチップのような状態で排出されます。

刃物の違い

旋盤加工には切削加工としてバイトを使用します。
バイトの種類はさまざまで、片刃バイトや剣バイト、突っ切りバイト、ねじ切りバイトなどがあります。
バイトと加工物が常に接触するので、工具には耐摩耗性や粘り強さが求められます。

一方でフライス加工ではフライス工具とエンドミルを使用し色んな形状に仕上げます。
種類は主に4つで、正面フライスや平フライス、溝フライス、エンドミルがあります。
フライス加工では工具と加工物が衝突する際の衝撃に複数回耐える必要があるので、工具には粘り強さや耐熱衝撃性が求められます。

加工品の違い

旋盤加工は加工不良が起こりにくいので、加工品の内径が小さく深い場合に最適です。
具体例はフランジ形状やピン、ブッシュ、ねじなどです。

フライス加工はさまざまな形状の加工ができ、外形が大きい加工品に適しています。
ただ、加工できる範囲が広いため、その分工作機械の値段は高いことが多いです。
具体例はピンやフランジ系形状、角物などです。

 

フライス加工のメリットとデメリット

最後にメリット・デメリットについて解説します。
基本的にメリットの多い加工方法ですが、加工する製品の特徴や理想の完成形によってはデメリットになる可能性もあるので、作業に取り掛かる前に確認しておきましょう。

メリットの1つ目はさまざまな形状のものを加工できることです。
上記でもふれたように、さまざまな工具を使用できるので、他の加工方法では難しかった形状も簡単に加工できます。

また、加工面を滑らかに仕上げることも可能なので、王冠のような形状であっても簡単に加工できるのです。

2つ目は加工方法がさまざまであることです。
たとえばねじの加工は旋盤で行われることが多いですが、専用の工具を使用してフライス加工を施すことで、表面を滑らかに仕上げ精度を均一に保つことが可能です。
これによって加工工程を少なくさせ、精度を向上させることにも繋がるのです。

一方デメリットは加工しにくい形状も存在することです。
代表例は三角形状のもので、全辺直角の三角形の加工は残念ながら不可能です。
ただ隅にニガシを付けて加工するなど、ある程度対策が可能です。

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今回は、フライス加工の特徴とメリットデメリットついてご紹介しました。

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